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役員資格要件の緩和について ~マンション標準管理規約の改正より~

高経年のマンションでは、建物の老朽化問題にあわせて、区分所有者の高齢化が指摘されているが、高賃貸化傾向にあわせて、管理組合の役員なり手不足を生じさせ、一部マンションでは適正な管理運営の障害となっている。マンションが抱える問題として、深刻な問題の一つである。

国土交通省は、平成23年7月27日、マンション標準管理規約の改正について発表した。前回の改正が平成16年1月23日のため、今回の改正まで7年超が経過した事になる。
マンション標準管理規約は、管理組合が管理規約を制定・変更する際に参考とされるべきモデルとして、国土交通省が公表している。この規約は法律ではないため、各マンションに当然に適用されるものではなく、個別の事情を考慮して、必要に応じて、合理的に修正し活用されることが望ましいと位置付けられる。また、国は、マンションを社会的資産として、その資産価値を保全することが要請されているため、情報提供等の措置を講ずるように努めなければならない旨のマンション管理適正化法の規定を踏まえ、標準管理規約及びコメントを作成し、その周知を図っている。
今回の改正点におけるポイントの一つに、執行機関(理事会)の適正な体制の確保として、役員資格要件の緩和(規約第35条、コメント第35条関係)が挙げられる。改正前が、「理事又は監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。」とあるが、改正後は、「理事又は監事は、組合員のうちから、総会で選任する。」とされており、「○○マンションに現に居住する」という現住要件が撤廃されている。この撤廃は、上述の役員のなり手不足への対応と考えられる。ただ、改正後も「監事及び理事」は組合員であることが前提となっており、「組合員」とは区分所有者のことを指すため、区分所有者が役員になることを引き続きモデル(標準)としている。
尚、現在、国交省において検討されている第三者管理方式は、区分所有者以外の第三者(管理会社、弁護士やマンション管理士等)をマンションの「管理者」とする方式だが、今回の改正点をさらに進めるものと言えるだろう。導入にあたっては、費用の捻出、委託先選定、財産毀損時の保全能力の問題などが検討されることになるが、管理組合が、区分所有法上の位置付けにおいて、財産保有者の団体である点を充分留意する必要があると思われる。(S.K)
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