マンション管理組合お役立ち情報 第4回

マンション

2023年12月1日

マンション管理組合における災害等の備えについてお話させていただきます。参考にしていただき、今すぐ出来ることから始めてみてはいかがでしょうか。

第4回目は「震災対策のチェック項目」の後編です。

「震災対策のチェック項目(後編)

【 2. 震災後の備えチェック項目 】

マンションにおいて震災後の備えは、地震が発生した際に住民が迅速に安全な状態に避難し、生活を継続できるようにすることが重要です。以下は、震災後の備えとして考慮すべきポイントです。

1)安否確認と連絡体制

 決めたルールに従って運用してみましょう。

2)避難場所と経路

 震災時には、安全な避難場所や避難経路を迅速に利用できるように情報を提供します。

避難場所や避難経路を確認し、住民に周知しましょう。

3)非常用具と備蓄物資

用意した非常用具と備蓄物資を被害状況に応じて、利用方法等説明していきましょう。

4)仮設住宅の確保

震災で住民の住宅が使えなくなった場合、仮設住宅の確保が必要です。自治体や関連機関

と協力し、必要な手続きを迅速に進めます。

5)情報提供とサポート

 震災後の混乱時には、住民に対して正確な情報を提供します。また、必要に応じて相談窓

口等を設け、住民が困った際に助けを求めやすくします。

6)復旧作業と安全確認

 建物や設備の損傷があった場合、迅速に修復作業を進め、安全確認を行います。住民が安

心して生活を再開できるようにします。その為にも、竣工図書の整備や復旧資金について

考えておく必要があります。

7)地域協力

 地域全体で協力し、地域社会全体での支援体制を構築します。

これらの対策を実施することで、震災後において住民が安全かつ迅速に復旧・復興できる環境が整います。地域全体での協力が不可欠であり、住民と管理組合が連携して準備を進めることが重要です。

【 3. 色々なシミュレーションを考えよう 】

 前編及び後編のチェック項目を参考に防災マニュアルを作成したら、実践的に防災訓練をやってみましょう。実施した際に気が付いたところを修正・追加して、生きたマニュアルに進化させます。その為にはシミュレーションが重要となります。震災が起きたら、マンションにどんなことが起きるか想像し、また、何が不安か等、防災訓練の参加者と一緒にシミュレーションをするといいでしょう。

 それでは一例を下記に挙げてみますので、シミュレーションしてみてください。

1) 安否確認の際、いつもいる○○さんの応答がなかったらどうする?

2) エレベーターに閉じ込められた人がいたらどうする?

3) 救急車が来られない状況で、けが人・病人が出たらどうする?

4) 停電になったらどうなる?(エレベーターは? 水は? トイレは? など) 

5) ライフライン(電気・ガス・水)が止まったら?

  (食事は? 洗い物は? 乳幼児はどうなる? など)

6) 排水ができなくなったらどうなる?(トイレは? など)

7) 真っ暗闇で余震が続いたらどうする?いつになったらライフラインが復旧するの?

8) 管理会社との連絡がつかなかったらどうする?

9) 防災組織の担当者が不在の場合はどうする?

10)避難経路等が通行できなかったらどうする?

 

 さて、震災について4回にわたりお話しさせていただきましたが、今回が最終回となります。また、管理組合の皆様が知りたい情報を仕入れて、情報発信させていただきます。