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2025年不動産バブル~マンション投資をみる④~
不動産
2025年10月8日
大手不動産ポータルサイトでは、最近のマンション売買の常識が変わりつつあり、こうした時代の潮目が感じられると言われています。新築マンションほど人気が高かったマンションの常識が、いまほど「良い中古マンションを選び、買う」というニーズが高まっている時代はないといいます。ただし、中古マンションは、「どこに地雷があるか分からない」ものであり、安さに引かれて買ったものの、修繕積立金が足りずに大規模修繕が困難で、管理不全に陥ってたりしているマンションもこれまであったようです。
そのような中古マンション市況の中で、少しでも有利に「マンションの売りたい。買いたい。」のポイントをみなさんとともに見て行きたいと思います。前回に引き続き今回も買いたいときのポイントを見てみましょう。
<買う時のポイント2>
①内見での雨漏り痕チェックは天井を中心に見る・・・だけではない?!
雨漏り=天井というイメージがあるかもしれませんが、マンションでは上や左右に住戸がある場合、雨漏りするのは外側に面する壁(窓やベランダのある壁)や給排水管からの水漏れも注意深く確認したいですね。
雨水が僅かな壁のヒビに染みて壁をつたい壁・床にシミができていることもあります。中古マンションですと家具が置いてあったりと、裏側に壁が隠れていたりして確認をしないままであったりしますので要注意です。
キッチン下・洗面台下の戸棚床にシミがあるかや、蛇口をひねり水を流すと排水管からジワリと水が染みて来ているかを確認したいところです。注目してよく見ないと数分くらいの水流しでは、わずかな水漏れをなかなか見つけづらいものです。
②共用部分のチェックは、エントランス・廊下が重要。
チラシが多く刺さっている郵便ポストが多い場合は空き家が多いことも予想されます。何らかの理由でそのマンションが不人気になっていることが推測できます。
また、ゴミ置き場や掲示板に貼り紙がしてあったらどんな事が書かれているか確認が必要です。騒音トラブルへの警告や、ゴミ散乱注意警告があったり、また共用廊下に私物置き多いマンションの場合は、ルールを守れないモンスター住民を制御できていない可能性もあります。
廊下壁面などのヒビから茶色いサビ汁など出ているのを見かけられたら、管理状況に問題があると疑われます。加えて、専用部分のベランダ天井(上階のベランダ床の下側)を見てみましょう。ここも鉄筋コンクリートのサビ汁が発生しやすい部分です。これを放置すると腐食した鉄筋が膨張し、内側からコンクリートを押し出す「爆裂」という現象が起き、コンクリートが割れて、表面が欠けてしまいます。サビ汁が出ているのに対策を怠っているマンションはいずれ爆裂を招く恐れがあります。
こういった爆裂が起こっているマンションについては、住宅ローンのフラット35を利用できないおそれがありますので、注意する必要があります。
③管理費や修繕積立金はなるべく安い方がお得・・・は本当か?
マンション管理費の全国平均は上がりつつありますが、1㎡=180~200円程度というところを目安としてみる向きがあります。タワマンのように「豪華な共用設備(サウナ・トレーニングルームなど)」を備えているマンションはもっと高額になりますが。
最近は管理組合から管理会社に支払う委託費が上昇傾向にあり、管理人や清掃員の人材確保が難しくなり、人件費が高騰しています。
管理会社に委託費の値上げを要請されて、他社に乗り換えようにも、他社も大抵値上げしており、どこの管理会社とも契約をできず、あえて意欲的に自主管理を選択している先進的な事例のマンションもありますが、なすすべなく自主管理をせざるを得ないマンションは、マンション管理が荒廃する可能性が高くなります。
また修繕積立金は、外装塗装・給排水管工事といった計画的な大規模修繕工事、あるいは事故や災害などの突発的な工事に備えるためのお金ですが、一般的に新築よりも、中古マンションの方が高いです。新築マンションでは、デベロッパーは販売促進のために、当初の積立額が「少額」になる「段階増額方式」を採用しているところもありますが、5年後、10年後に計画的に値上げしようにも、早いペースで修繕積立金の増額を通告され、面を食らった値上げ反対の住民がいると合意形成できず、当初の安いままの積立金額しか準備できていないマンション管理組合もあります。それでは予定通りの大規模修繕は先送りになり、少ない資金で最低限の修繕しかやらずに、管理不全を招いていき、マンションの資産性も大幅に低下することも予見されます。
修繕積立金も安ければいいという訳ではなく、適切な管理をされているマンションを探すのであれば「均等積立方式」で徴収しているところが良いように思われます。合わせて、どのタイミングで大規模修繕工事が行われる予定なのか、直近でどのくらい修繕積立金が積み上がっているのか、今後に修繕積立金の値上がりの時期があるのか、などはチェックするポイントです。
上述のように、いろいろ見るべきポイントはありますが、マンションの外観から見て取れるポイント、管理組合の管理の質を推し量るポイントを知って頂き、みなさんのご参考の一助になれれば幸いです。
また、不動産売買・マンション売買のご相談のある方は、不動産相談を経験豊かな知識でサポートする京葉ビルサービス㈱へ是非お問合せください。(☎047-484-0949)