オフィスにおける観葉植物のメンテナンスについて

グリーンレンタル

2025年5月9日

庭先の鉢に植わった桜の花が、例年のように咲き、近くの広場では、地元の学生たちが植えたチューリップが咲きほこり、多くの人が渋滞の中、見学に訪れる。春の日の毎年の光景だ。では、どうして毎年春に開花するのだろう。つぼみをつけ咲かせる時期をどうやって知るのだろう。規則正しく繰り返し、仲間に遅れることなく一斉に咲かせるのはなぜなのか。つぼみをつけるタイミング、花を咲かせるタイミングを環境の変化に合わせて、感知すると仕組みがあることは予想がつく。冬の寒さを経験し、温度の変化を認識することがその仕組みに影響することも予想がつくが、それだけでもなさそうだ。そもそも温度変化だけであるならば、温暖化か進む中、季節の花が無くなってしまうかもしれない。季節を感知する仕組みは複雑で、そのうち詳細に調べてみたいテーマではあるが、植物には光周性という現象を感知する能力があるそうだ。一日の昼の長さ(夜の長さ)を感知する能力で、長い年月をかけて得た能力だ。これによるならば、年によって変化がある気温とは異なり、そんなにずれずに毎年花を咲かせそうだ。もちろん光周性だけではなく、いくつかの感知する能力を複雑に利用して毎年花を咲かすのであろう。「植物はすごい」といえる。

さて、オフィスにおかれた観葉植物を長く元気に育てるためには、管理方法の基本を知っておく必要がある。

まず、置場所である。植物は光を必要とする。花を咲かせたり、実をつけるもの、斑入りのものはより多くの光を必要とするそうだ。設置する観葉植物の原産がどこで、どのような環境下で育っていたかを理解することは、光の量、しいてはオフィスにおける設置場所を決めるのに役立つ情報となる。熱帯雨林の林冠に覆われてかすかな光しか差し込まない場所もあれば、遮るものもなく明るい草原や山岳地域に育ったものもあるだろう。似た光の量の場所であるならば、観葉植物は元気に育つだろう。できれば植物の好む光の当たる場所に置きたい。また、観葉植物の徒長を防ぐ目的で、適度にストレスを当てるために置場所を定期的に変えることも必要かもしれない。

次に、温度と湿度である。観葉植物の多くは熱帯や亜熱帯に自生する植物だから、冬の寒さは厳禁であろう。建物の気密性が高まっているので、昼間は問題がないように思われるが、夜間、そして屋外に面したガラス窓の近くは、低温になるが予想される。また、多くの観葉植物は湿度を好むため、乾燥には注意をしたい。防虫対策も合わせて、頻繁に霧吹きで葉水を与え、葉が湿ったり乾いたりすることによる蒸散活動の活発化を促進したい。葉の表だけではなく裏にもかけ、湿らせるだけではなく滴り散るほどたっぷりと、時にはあげたい。

さらに、水やりである。土が乾いたらたっぷりとが基本と言われている。常に湿った状態は根を痛め、乾きすぎる状態は根が萎れて葉先を枯らし、生育を衰えさせてしまう。乾湿の繰り返しが健全に育てるために必要なことかもしれない。水やりの際は、葉を避け、株元に確実に与え、鉢底から流れ出るまでしっかりと、鉢受け皿には水をためないことが必要となる。水やりの控え目とは、水やりの量を変えることではなく、水を与える回数のことで、冬季においても鉢底から流れ出るまで与えることは必要で、それにより鉢内全体に新鮮な空気も送り込むことになる。※次回に続く

オフィス内に設置する観葉植物については、植物に対する基本的な情報と適切な栽培管理が求められます。レンタルグリーンの採用には、適切な栽培管理の経験と実績のある業者選びが大切です。オフィス環境改善に向けて、観葉植物の設置をお考えの方は、京葉ビルサービスのグリーンレンタル(※定期清掃契約のオプションサービス)について、是非お問合せください。(☏047-484-0949)

参考 ①「エコ・プラント 室内の空気をきれいにする植物」筆者B.C.ウォルヴァートン 発行所 株式会社主婦の友社 ②「はじめての観葉植物の手入れと育て方」 発行所 株式会社ナツメ社 ③「観葉植物 パーフェクトブック」 発行所 NHK出版 ④「植物は命がけ 花とキノコの不思議なしくみ」 発行所 中央公論新社