オフィスにおける観葉植物の空気品質改善効果について

グリーンレンタル

2024年4月17日

春の代表的な花木に桜とユキヤナギがあります。桜の花色であるピンク色がもたらす効果として、愛情や思いやりをもたらし、緊張を和らげ、優しい気持ちを引き出し、脳を活性化させるそうです。一方、ユキヤナギの白色がもたらす効果は、信頼感や清潔感といったクリーンなイメージ、そして真っさらな状態での始まりや出発といったスタートを印象づけます。春のこの時期、街並みに広がるピンクと白の美しいコントラストは目が釘付けになります。

ビルメンテナンス業務を展開する当社京葉ビルサービスの社屋前には、やはり毎年春に咲かせるミモザの花が咲きほこり、イエローの花色が目に飛び込んできます。黄色は、明るく賑やかな雰囲気を連想させ、希望を感じさせます。 また、左脳を刺激する色で、理解力・判断力・記憶力を促進する効果があります。社屋内では、鮮やかな紫色のカトレアの花とアンスリュウムの真っ赤な苞が存在感を示しています。

さて、省エネ対策による気密性が高い建物において、建材や日用品から発生する化学物質によって、室内の空気が汚染され、人体への影響も指摘される「シックビルディング(シックハウス)症候群」が問題となります。

厚生労働省によれば(※1)、「建材や断熱材、家具や家財の材料そのものに加えて、建設や家具製造の際に利用される接着剤や塗料、壁や床のクロスや合板などの内装材には様々な有機化合物が含まれています。また、木材には昆虫やシロアリといった生物の食害から守る防虫剤や防蟻剤、腐朽菌から木材を守る防腐剤が含まれています。これらの化学物質は徐々に室内に揮発し、室内空気は揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound:VOC)によって汚染されていきます。また、揮発性が比較的低い準(半)揮発性有機化合物(Semi Volatile Organic Compound:SVOC)は室内のほこり(ハウスダスト)に吸着します。これらの汚染された空気あるいはダストを吸入・接触することでシックハウス症候群の症状が生じます。」とあります。

B.C.ウォルヴァ-トンは「エコ・プラント 室内の空気をきれいにする植物」(※2)の中で、NASAの研究で宇宙船内の中から300種以上のVOCが検出され、その中のホルムアルデヒドを、50種のエコ・プラントが除去する能力を数値として表しました。そして、空気を浄化する仕組みを、①空気中の汚染物質は気孔という微細な開口部から吸収され、②蒸散という反応により水蒸気は植物の葉から大気中に放出され、③葉の蒸散作用によって起こる対流が汚染物質を根圏に運び、④土壌細菌(シュードモナスなど)、菌および寄生植物が利用できる物質に変える、と説明しました。

蒸散により放出される水蒸気は、室内湿気環境に影響を与えます。「室内環境における観葉植物の蒸散作用に関する研究」(※3)では、ゴムノキ・ドラセナ・ポトス・パキラ・ユッカの観葉植物は、①相対湿度が低くなるほど蒸散量が増加し、②照度が大きくなるほど蒸散量が増加する。③温度要因については植物種により傾向が異なり、ゴムノキ・パキラに関しては、温度が高くなるほど蒸散量が少なくなることを示しました。これらは、乾燥したオフィスにおいては、蒸散作用により加湿器の役割が期待でき、高温期なると湿度を下げる効果が期待できるため、観葉植物設置は空気品質の改善に役立つと思われます。(S.K)

その中で、設置する観葉植物の選定には、経験と実績のある業者選びが大切です。オフィスの環境改善に向けて、観葉植物の設置をお考えの方は、京葉ビルサービスのグリーンレンタル(※定期清掃契約のオプションサービス)について、是非お問い合わせください。(☏047-484-0949)

※1 「科学的根拠に基づく シックハウス症候群に関する  相談マニュアル(改訂新版)」  健康安全・危機管理対策総合研究事業 科学的工ビデンスに基づく「新シックハウス症候群 に関する相談と対策マニュアル(改訂版)」の作成 研究班 ※2 「エコ・プラント 室内の空気をきれいにする植物」 筆者B.C.ウォルヴァートン 発行所 株式会社主婦の友社 ※3 「室内環境における観葉植物の蒸散作用に関する研究」 日本建築学会計画系論文集 著者 石野久弥・谷本潤・柳正秀 発行年1994年3月