建築物環境衛生管理技術者について

清掃

2023年12月15日

建築物環境衛生管理技術者という資格をご存じでしょうか。

建築物における衛生的環境の確保に関する法律(以下ビル管法)によって、特定建築物で選任が義務付けられている国家資格となります。

ここでいう特定建築物とは、特定用途に利用される面積が3,000㎡以上(学校においては8,000㎡以上)の建築物をいいます。

さらに、特定用途とは、興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館、美術館、遊技場、店舗、事務所、学校(研修所を含む。)、旅館となります。

わかりやすい例でいうと、3,000㎡を超えるスーパーマーケットやデパート、ホームセンター、映画館、オフィスビルやホテルなどが該当します。こういった建築物においては、建築物環境衛生管理技術者を選任して管轄する保健所に届出を出すことになっています。

では、選任された建築物環境衛生管理技術者は、何をするのでしょうか。

・管理業務計画の立案

・管理業務の指揮監督

・環境衛生上の維持管理に関する各種点検や調査の実施

・環境衛生上の維持管理に関する各種点検や調査の結果に対する評価

などが主な業務となります。

この4つを具体的にいうと、

環境衛生の維持管理に必要な年間計画を立てて、実行し、その結果を評価し、維持管理権限者(オーナーなど)に報告することとなります。

立案する年間計画の内容は

・空調設備

・給排水設備

・空気環境等

・清掃及びゴミ処理

・害虫防除

などになります。つまり、人が過ごす建築物内において、衛生的な環境を維持する業務といえます。

オフィスで仕事をしたり、小売店で買い物をしたりする事をイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います。その建物がきれいで清潔であれば、その中で過ごす人にとって良い環境といえます。逆に、清掃が行き届いておらずきれいでない環境であったなら、その中で過ごす事が身体的及び精神的に良くない環境となります。

建築物環境衛生管理技術者というと、聞きなれない言葉ではありますが、特定建築物において人が快適に過ごす為に必要な資格者になります。

次回は、その主な業務内容を一つずつ、わかりやすくご説明します。